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2018/03/31

パクリの作法

先日、デーモン閣下がNHKにクレームを入れたというお話を致しました。今日はその件に関して、ワタクシの一家言をお話しいたしましょう。余談ですが、今は、「デーモン閣下」が(地球での)正式な名前だそうでございます。ですので、この欄でも、フルネームのデーモン閣下で呼ばせていただきますよ。

さて、デーモン閣下が何やらプンプンしてNHKにクレームを入れた件。ご自身のキャラクターをNHKに無段で使われたとのこと。それに対しては、「もっともだ」「大人げない」などの賛否両論が世間に飛び交っておりました。

発端は、NHKの「ねこねこ日本史」という子供向けの番組に登場したキャラクター「デーモン風高杉」でございます。このキャラクター、NHKはデーモン閣下の承諾を取らずに番組を放送してしまった。これに対して、デーモン閣下がプンプンして抗議を入れたという流れでございます。

じゃぁ、取りあえず、その「デーモン風高杉」を見ていただきましょう。

え〜と、オリジナルの画像ではなく、ワタクシの「模写」でございます。まぁ、「パクリ」をテーマでお話しするのにワタクシ自身が無断転載をしてはシャレになりませんので、模写させていただきました。模写やイラストってのも、許諾が取れない場合の放送局がよく使う手法でございます。

見るからにデーモン閣下そのものでございますね。で、このキャラクターの名前が、くり返しますが「デーモン風高杉」でございます。ワタクシ、チョイト気になるのは、どうして、デーモン風「高杉」にしなかったかなぁということ。カギ括弧がどこで閉じているか、重要なのでございます。

デーモン風「高杉」であれば、高杉晋作がデーモンに扮しているという解釈を取れます。では、「デーモン風高杉」だとどうなるか? これですと、扮しているのではなく(コレ重要)、最初からそのイメージを狙ってキャラクター設定しているということ、つまり高杉ではなく「デーモン」の方にウェイトが置かれるのでございます。この違い、お話の最後まで影響してきますので、覚えておいて下さいね。

ここで、「パクリの作法」なるものをご説明いたしましょう。パクリにも作法がございます。まず、パクリとパクリ元が「同一視出来る」時は、必ず本人の「許諾」が必要でございます。「これのパクリ元、アレしか考えられないよね」というときは、パクリ元の許可が必要なのでございます。

では、「デーモン風高杉」を考えてみましょうか。このコスチュームはどう見てもデーモン閣下。そして、名前にも「デーモン風○○」と付けてしまっていては、同一視は必至でございます。ですので、あらかじめデーモン閣下に許諾を取らなかったNHKに全面的に非があるのでございます。

NHKはどうすべきだったか。もうね、対処策はいくらでもあるのに、それを全部避けてパクっていたというNHKに呆れるのでございます。まず、「デーモン」という語とキャラクターとの「合わせ技」で同一視が成されているのですから、そのどちらかをはぐらかせばいいのでございます。

名前ならば、「デーモン風」ではなく「ヘビメタ風」とすべきでございましたね。これで、名前の指す範囲がかなり曖昧になるのでございます。キャラクターならば、もう1人、別の人の特徴とミックスしてしまえば良かった。「デーモン風高杉」は、あまりにも「デーモン閣下」の特徴を拾いすぎているのでございます。

パクリ元を「はぐらかす」のならば、この手法でいいのでございます。逆に、「デーモン風高杉」の様にパクリ元を自明にさせる場合には、重要なポイントがございます。それは、「パクリ元へのリスペクト」でございますね。ご本人が「パクられて気持ちいい」と思えないと、後々のトラブルは、これまた必至なのでございます。

何が問題だったか。実は、この「デーモン風高杉」というキャラクター、「音痴」という設定なのでございます。ここまで自明にパクっておいて、その音痴という設定はいくら何でも失礼でしょう。そりゃぁ、ご本人がクレームを入れてくるのも当然。というか、どうしてこの企画、通った?

ここで、先ほど申しました、カギ括弧をどこで括るかというお話が絡んでくるのでございます。○○風「高杉」ですと、「音痴なのは高杉晋作」という解釈が強い。クレームが来ても言い逃れる余地がございます。でも、「デーモン風高杉」という名称は「デーモン」にウェイトが有る。これだと、デーモン閣下への誹毀(ひき)と取られても仕方が無い。NHK、迂闊でしたねぇ。

さてさて、今日のお話は、パクリにも作法が有るという内容でございました。出版の人とかはこういうの神経質ですし、NHKだって知ってる人、居るはずだけどなぁ。現場の新旧交代で、いつの間にか廃れてしまうのかなぁ? では、では。

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