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2017/07/16

【解く喜び、これが教育の真骨頂】

問題:1皿に5個ずつ入った蜜柑の4皿分の個数をかけ算で求めると?

これは小学校2年生の問題。どう答えますか? まぁ、「5(個)×4(皿)=20」と答えますよね。でも人によっては、「4(皿)×5(個)=20」と答えるかも。数学的には、どちらも正解。しかし、小学校の現場で、後者の「4×5=20」を不正解とする場面があるらしいのでございます。

7月13日の中日新聞に、この問題に関する記事が掲載されておりました。小学校の算数には、この他にも「3.9+5.1=9.0」や「8×7+17=73」を間違いとしてしまう「奇習」が一部で存在するようでございます。

「3.9+5.1=9.0」は筆算の問題で、「9」でなければいけないとのこと。「8×7+17=73」のバツは、意味不明ですよね。これは文章問題で、まだ習っていないかけ算を使ったからダメとのこと。まぁ、学校によって、先生によって、判断は変わるのでしょうが、こんな奇習を生徒に押しつける現場があるそうでございます。

中日新聞の記事によると、一部でこの様な厳格さを要求するのは、「式の意味を理解させるため」だそうでございます。つまり、「5×4=20」という式に「5(個)×4(皿)=20(個)」という「意味」を考えさせるのが目的だそうでございます。

ワタクシは性格が悪いから、重箱の隅を突っついちゃいますよ~。理数的に言いますと、「5(個)×4(皿)=20(個)」というのは間違い。正確には「5(個)×4(皿)=20(個皿)」でございます。数字に概念を持ち込むのなら、その概念同士もかけ算になるのでございます。

これは、「距離/時間」が「km/h」という「速度」の単位になるのと同様。ほ~ら、変に数字に概念を持たせようとするから、面倒くさいことになる。小学生にかけ算の意味を考えさせるための奇習なのでしょうけど、「数字+概念」という非常にハイレベルな世界を、甘く見ておりますねぇ、甘ぁぁぁぁぁい!

さらに、これらの奇習の大問題は、小学生の純真な心を傷つけてしまうということでございます。「4×5=20」は、数学的に間違っていない。間違っていないのに、もしバツを付けられたら? これは不条理の世界。清い小学生の心を、不条理という暗黒面に落としてはいけないのでございます。

小学生には理由が分からない。小学生に理解出来るように説明出来る先生も、存在しない。つまり、「おしきせ」になるのでございます。こういった奇習は、小学生に対する恐怖政治に他ならない! ワタクシは断言するのでございます。

余談ですけどね、経営者ってのもお店や会社の方針を決める「権利」がございます。しかし、その方針を、従業員に納得出来るように説明出来なければ、ひとつ間違うと恐怖政治経営になりかねない。”決めることが出来る”という権利の裏側には、”説明する”という「義務」が存在するのでございます。

さて、かけ算の話にもどしましょう。ここに衝撃的な事実がございます。奇習肯定派の方々は、耳をかっぽじってよ~く聞いて下さいな。

日本語では「5(個)が4(皿)有る」で「5×4」と書きますよね。でもね、英語だと「Four times Five」とかける数とかけられる数が逆になるのが普通。これは、金額の時により顕著。日本では「単価×個数」が普通、でもアメリカでは「個数×単価」という順番がノーマルなのでございます。「個数@単価」なんて表記、よく見かけますよね。

プログラミングの世界では、5×4が「5 4 ×」なんて順番になったりもする。一部の特殊なプログラミング言語のお話ですけどね。どうでしょう、かけ算の順番を議論するなんて、不毛なのでございます。あぁ、不毛、不毛、不毛。

むしろ、小学生の頃からグローバルな感覚を身につけさせるためには、かけ算の順番なんか気にせず、足し算で答えるのも良し、全部数えるのも良し。かけ算の問題を方程式や幾何学で解くスーパー小学生が現れたっていいじゃないですか。

ワタクシは高校生の時、方程式の問題をわざわざ幾何学で解いてドヤ顔するするような学生でございました。あぁ、嫌な高校生(笑)。でもね、算数や数学って、ひとつの問題にいくつも解法がある場合が多い。その多くの解法を見つけられる「柔軟性」や「想像力」こそが、本来子供に授けなければならないものではないでしょうか。

ワタクシは、「4×5=20」と解答してバツをもらった子が、大人不信、人間不信に陥ってグレていかないことを願うばかりでございます。いやぁ、それくらい悔しいと思いますよ。小さな小学生に、そんな悲しい思いをさせてはいけません。日本の教育者の方々、よろしくお願いします。では、では。



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