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2017/05/06

【筆記体のマーク、復活しないかな?】

170507_2sb56先日、トランジスタのお話をいたしました。お話に出たトランジスタの「2SB56」の小さな円筒缶には、懐かしき筆記体の東芝のロゴマークが刻印されております。このロゴが入った部品が、世界中の電子機器に使われていたのですよね。それを思うと、今の東芝の状況は、悲しいですねぇ。

いろいろ報道されている記事を読みますと、どうも「お人好しな日本人的契約」が自らの首を絞めたとのこと。契約社会のアメリカでは、あらゆる可能性を考慮して、何が起きてもいいように契約書でガッチリ固める。それが契約社会として当たり前になっております。

そこで、東芝は、実に甘い契約を繰り返して来たようでございます。「こんな義理を欠くようなことはしないよね」という日本人的なお人好し感覚で、つい、相手がまさかの時の保険として要求してきた事項を、受け入れてしまったようでございます。

しかし、その「まさか」が起きたのですよね。東北大震災による福島原発の事故でございます。あの事故をきっかけに、その「まさかの保険」が発動し、東芝側が一方的に損失を被ることになる。それ以外にも、このような「お人好し契約」を重ねて、どんどん苦しくなっていったようでございます。

かつて、松下幸之助という人物は、ラジオ設計における貴重な特許を発明者より買い取り、それを一般無償公開したことがございます。その技術が公開されたことで、ラジオ業界全体が大きく発展することになったのでございます。

あるいは、安藤百福という人物がおりました。日清食品の創業者であり、インスタントラーメンの創始者でもあります。やはりこの人も、インスタントラーメン黎明期に粗悪品が横行し、それを憂慮してインスタントラーメンの製造方法を無償一般公開いたしました。

小さな利益を自分だけで抱え込むのではなく、業界全体の底上げをした方が、結果的には自分の利益も上がり、将来性も良くなる。そういう考え方でございますね。いかにも、全体主義、集団主義の日本ならではの考え方でございます。

でも、これが、外国企業相手だと、こんなお人好しは通用しない。シャープが液晶パネル黎明期に、やはり業界の底上げをしようとサムスンに液晶技術を提供いたしました。結果、業界全体は盛り上がりましたが、盛り上がったのはサムスンだけ。シャープは逆に特許侵害で訴えられる有様。

「恩を仇(あだ)で返す」というのは、日本人的には非常識なこと。しかし、国際的には、こんなお人好しな感覚で接してはいけない。「恩は恩、仇は仇」、それが契約社会での考え方。恩を受けたときにひとつの契約が終了しているわけで、それが別の契約に影響してはいけないというのが、契約社会の一般常識でございます。

東芝のマーク入りのトランジスタで散々遊んだワタクシとしては、今の東芝の惨状は、悲しいですねぇ。同様に、シャープもZaurusやパソコンでは本当にお世話になりましたが、やはり今の状況を見ると、悲しい。

日本の高度成長を支えた各企業の創始者は、自己の利益追求ではなく「日本全体を底上げ」することに力を注いでまいりました。その結果、今の日本は様々な面で世界的にトップクラスに躍り出ております。

ただ、これからは、恥も外聞も捨て、「自分が生き残る」ことを追及する時代に入っているのでしょうね。トランプさんの台頭がそれを象徴しているような気がします。トランジスタの東芝のマークを懐かしく見つけて、こんなことを思いました。では、では。

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