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2017/03/17

【20%なら慌てる必要は無い、そう思ったのでしょうねぇ】

ほんと、偶然ですが、Eテレの『2355』という番組で、「パンにも目がある」と報じておりました。昨日お話した、線維が揃っている方向という意味での「目」でございます。食パンも、切る方向で真っ直ぐ切れたり切れなかったりするそうでございます。

これは、パンの「発酵」「焼き」の過程でパン生地が箱形の容器に入れられている関係で、上方向にしか膨張出来ないからだとのこと。同じ方向に膨張することで、線維の方向が揃うのでございます。これって食パン特有の現象で、製造過程で容器を使わないパンでは起こらないということ?

これは、さっそく検証をしなければ! 昨日のカップ麺に続いて、パンも検証対象に入ったのでございます。いや、決して食い意地が張っているわけではございませんよ。純粋に、体を張って検証をしているのでございます。

さて、今日の本題。「東京電力は地震を予見できた」という裁判の判決が下りました。微妙に「予知」という語を避けて「予見」という語を使っているのは、「予知」という語の神秘性に物怖(お)じしているからでしょうか? でも、予知も予見も、意味は同じでございます。

ここでね、「地震を予見できた」と裁判所が言ってしまうのは、実に危険なのでございます。だって、だって、「地震は予知できない」というのが地震予知の一般論なのですから。そしてさらに、「予見出来たから、賠償責任がある」という判決は、ひっくり返せば「予見出来なければ、賠償責任がない」ということでございます。これはまるで、交通事故の裁判のようなお話。大いに疑問なのでございます。

2002年の段階で、「30年以内に20%の確率で大地震が起きる」という長期評価を政府は出しております。それを受けて、2008年に東京電力は、もし地震が起きれば15m以上の津波が来るであろうことを試算しております。ただね、ここに確率主導の恐ろしさがございます。

「地震が起きる」と主張する学者が1人いたとしたら、じゃぁ「地震なんか起きない」と主張する学者を4人連れてきましょう。というお話になる。見かけ上の確率は、これで20%でございますよ。

東北大震災ではたまたま、2002年の長期評価が現実のものとなっただけでございます。だから注目されているだけ。もし地震が起きていなければ、この長期評価は全く注目されなかったでしょう。その様に、「外れて注目されずに忘れ去られている予見」が、山のようにあるのでございます。

この裁判で注目されるべきは、「対策を行わなかったこと」ではございません。東電は「もし地震が発生し、津波が来れば、総電源喪失になる」ということまで予想しておりました。それに対する対策を、「放置できてしまったシステム」が問題なのでございます。

今後の他の裁判のことを考えると、「予見出来たから賠償すべき」という判決は、危険でございます。「予見に関係なく、やるべきことをやっていなかった」という判決の方がいい。そして、「予見出来ないことなのだから、針の穴の様な脆弱性を残してはいけない、いや残せないようなシステムを構築すべき」という考え方を進めるべきなのでございます。

でも、まぁ、さっさと判決を出さないと、被災者の方々はいつまで経っても浮かばれませんからねぇ。この裁判、まだ地方裁判所の段階なのでございます。今後、長引きそうですよねぇ。「予見出来た/出来ない」で、なんだか揉めそうな雰囲気がございます。でも、被災者ファーストでお願いしたいものでございます。

余談ですけどね、スペースシャトル「チャレンジャー」の爆発事故も、直前に予見した人がございました。しかし、その声を上層部へ吸い上げるシステムが当時は無かった。事故が起きたとき、何かに、誰かに、責任を押しつけることは簡単でございます。しかし、今後、同じ事故が起こらないように「システム」そのものを変える事も、また重要だと思いますよ。では、では。

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