ワタクシが書かねば、誰が書く!

科学雑誌を時々購入いたします。興味のある内容だったりすると、ついつい購入しちゃったりするわけでございます。『Newton(ニュートン)』という雑誌は写真やイラストがメインで解説も一般向けで分かりやすく、眺めているだけでも楽しめる雑誌でございます。専門知識を持っていない一般の読者をターゲットにしているようでございます。一方、『日経サイエンス』という雑誌はかなり高度な話題が多く、こちらはチョット専門的な雑誌でございます。高校生の時などは、理解も出来ないのに『日経サイエンス』を読んだりして、カッコウを付けたりしておりました。書いてあることの半分も理解できませんでしたが、何かハイレベルなものに触れているという高揚感あったものでございます。
さて、最近の巷の話題といえば、「事業仕分け」でございますね。いやぁ、蓮舫さん、凛々しいですねぇ。そんな蓮舫さんの歯に衣着せぬもの言いに、高名な学者様からクレームがついたようでございます。確かに、科学技術というのは何十年もの過程を経て進歩していくもので、今結果が出ていないからと予算を減らされるのは、最前線の研究者の方々にとっては不本意でございましょう。また、いわゆる発明・発見というものは“たまたま偶然見つかる(スピンオフ)”ことが多いわけで、「投資」と「結果」が直接結びつかないという点が、こういった予算の設定を難しくさせております。
ただ、先ほどの二種類の科学雑誌のように、『Newton』のように科学を広い視野で見て説明しようとする方法もあれば、『日経サイエンス』のように非常に狭い範囲を深く掘り下げて説明する方法もございます。どうも技術の最先端にいらっしゃる学者さんなどは、『日経サイエンス』的な説明の仕方が板に付きすぎているようで、科学研究の重要性ばかり説いておられます。ところが、“仕分け人”の方々は、そんな科学研究の重要性なんて、たぶん百も承知なはずでございます。研究の重要性を分かった上で、無駄なところに流れているお金を搾(むし)り取るための“牽制球”を投げているのでございます。
学者の皆さん方は、頭から湯気を出して怒っているばかりではなく、ご自分の研究の現場を、もっと広い視野で見直すべきでございます。というか、研究バカ(失礼)な学者さんの横でちゃっかり私腹を肥やしている要領のいい人(普通は研究にあまり関係ない公務員が多い)が必ずいるはずで、今回の事業仕分けは、そういった「ちゃっかりさん」に対する“牽制球”なのでございますよね。たとえば、日本科学未来館関連のディベートでは、宇宙飛行士の毛利衛さんが直接事業仕分けに出席しておりました。未来館の意義を熱く説く毛利さんの姿とはうらはらに、仕分け人の感心はその未来館に張りついている科学技術広報財団の方でございました。
さてさて、そういった事業仕分けに関する賛否は世間で十分やられておりますので、ワタクシはちょっと違った見方をしたいと思うのでございます。“仕分け人”の方々には様々な厳しい批判がされております。同じ政治家の中にも、批判的な言葉を下す方もいらっしゃいます。でもね、思うのでございますが、仕分け人の方々も、けっして「好きでやっている」わけではないのでございます。たぶん、たまたま適任として選ばれたのでございましょう。中には、「貧乏くじ引いたな」と思っている仕分け人もいるかもしれません。にもかかわらずあれほど熱心に“仕分け”をする原動力は何か? ワタクシは何となく、「自分がやらねば誰がやる」といった使命感を感じたのでございます。
世の中には、「割の合わないつらい仕事」というのはいっぱいあるのでございます。医者、看護師、消防士、警察官...こういった人たちの志気を支えているのは「自分がやらねば誰がやる」といった気持ちだと思うのでございます。仕分け人のダイレクトなもの言いには賛否両論ありますが、すべて「お仕事」として使命感に燃えてやっていること。最近の政治家は、貧乏くじを引くことをことさら怖がって、総理大臣の椅子さえ、その座り手が二転三転する時期もございました。「人を助ける」「世の中を救う」、そういった分野にこそ、「自分がやらねば誰がやる」といった意気込みが必要なのでございますけどね。
科学研究の成果がすぐに表れないのと同様に、事業仕分けの成果が問われるのも、まだまだ先のことになるのでしょう。あえて日本の将来のために貧乏くじを引こうとする姿は、最近の日本の政治家が忘れている真っ当なあり方ではないですか? 公務員を称して「公僕」なんて言葉がございます。国民の僕(しもべ)という意味でございます。事業仕分けには大変な数の傍聴者が足を運びました。これは、事業仕分けの熱いやりとりに、本来有るべき政治の姿の片鱗を見ることが出来たからではないですか。世の中の関心を集めたという点だけでも、事業仕分けはひとつの成果を上げたと思うのでございます。世の中を腐敗させるのは政策の是非ではなく、「一般大衆の無関心」なのでございます。
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コメント
今回の事業仕分け、まず財源確保が第一で議論が足りないのでは? という意見も耳にします。しかし待って下さい。
今回カットされた予算、どうしても必要なら、国会の予算委員会で通せばいいのでは? それが国会の役割のはず。
官僚の方々、チャンスじゃないですか。自らの仕事がいかに有意義か、きちんと伝えるいい機会ですよね (v^ー゜)ヤッタネ!!
投稿: 若月 | 2009/12/01 03:20