ガッカリだよ!!『救命病棟24時』
アチャー、またまた「忘れた頃にやってくるメールマガジン」に成り下がっておりました。ごぶさたして申しわけございません。なにやら、メルマガ配信元の「まぐまぐ」のオイラのページも中止されているようで、なくなってしまったのかと心配したのではないでしょうか。あるいは、購読をやめちゃった人もいることでございましょう。すべて、身から出たブタ、いやもとい、身から出た錆、今日を再スタートとしてまた、頑張るのでございます。ふつつかなワタクシでございますが、よろしくお願いします。そして、ゴメンチャイなのでございます。
では、今回は非常に失望したドラマのお話を。
先週から鳴り物入りでスタートしたドラマがございます。フジテレビ系の『救命病棟24時』でございます。最初にハッキリ申しますよ。まだ第1話と第2話を見ただけでございますが、「ガッカリだよ!!」といった感じ。昨今の不況のあおりを受けてどの放送局も制作費を削られてはおりますが、その影響なのでしょうか。たった2話で結論を出すのは早計でございますが、3話以降への期待を込めて、思ったことをバンバン書いちゃうのでございます。
まず、低予算の病院ドラマにありがちな、「人気(ひとけ)のない病院」のおもむき。まったく病院らしく見えない。同ドラマ前シリーズ(大災害時の緊急医療がテーマ)ではエキストラも多く、役者陣もそれなりに実力のある人がそろっておりましたので、病院ぽい雰囲気がよく出ておりました。ところが、今回は松嶋菜々子と江口洋介のギャラで予算が底をついたのでしょうか。今回出演している役者さんには申し訳ございませんが、脇役陣の方々、みんなステレオタイプのキャラクターでございます。ドタバタがメインのバラエティードラマならそれでいいのですが、今回は「医療崩壊」がテーマでしょ。大きな看板を掲げた割には、それを演じる人たちが「力不足」かもと思うのでございます。
第1話を見る限りでは、非常に好感が持てたのでございます。社会的な問題である、「医療裁判」「医師不足」「医師の過労」「救急車のたらい回し」「モンスター患者」といったことを問題定義しておりました。ワタクシ、「これはひさびさに、本音でド〜ンとやってくれる爽快な番組か」と期待したのでございますが、第1話で大きく広げた大風呂敷を、第2話では簡単にたたんでしまっております。シリーズ全編を通して語られるエピソードかと思ったら、視聴者導入目的の単なる「ツカミ」だったとは、トホホ。第3話以降への期待値が、ちょっと削がれた思いなのでございます。
まず、松嶋菜々子演じる小島医師の医療裁判のシーン。小島医師があまりにも神妙すぎる。そして、「あの判断は自分の間違いでした」と簡単に認めてしまっている。あ〜あ、もうね、あのシーンは医療裁判で苦しんでいる全国の医師の姿を代弁しているのでございますよ。信念を持って治療にあたったにもかかわらず遺族に訴えられてしまった医師たちは、あのシーンをどう思うでしょう。そういった医師に「神妙にミスを認めてしまえ」ということなのでしょうか。この医療裁判のくだりは、出来れば最終回まで持ち越していただきたいエピソードでございました。
医療裁判の中には医師不足、過労、そういったことで十分な判断が出来なかった事故もあるかも知れません。遺族のやるせない気持ちで八つ当たり的に訴えられている裁判もあるかも知れません。一方、練習がてらに無経験で内視鏡手術を行い、プライドが邪魔して開腹手術に移行する判断を下せず、あげくのはてに患者を死なせてしまったような、そんな訴えられて当たり前の事例もございます。一口に医療裁判といってもいろいろなのでございます。そのいろいろを松嶋菜々子に毅然と、そしてじっくりと演じていただきたかったのでございますが、第2話で簡単に遺族が納得し、訴えを取り下げております。ワタクシ、「医療裁判、そんな簡単じゃねぇだろ」と、声を大にして言いたいのでございます。
また、第1話で「おれは好きで来ているんじゃねぇ!」と捨て台詞を吐いてER(緊急救命室)を去っていった医師がおります。この医師の言葉も、実際の現場で激務に耐えている医師たちが、喉まで出かかっている言葉を代弁しているはずでございます。ところが、やはりこの医師も第2話で簡単に和解して、戻ってきております。もうね、おかしいでしょ。こんな脚本で現場の医師たちの溜飲(りゅういん)が下がるでしょうか。社会に対して、現状を訴える力があるのでしょうか。このシリーズが、現在の医療問題に本当に一石を投じようとしているとは、ワタクシ、とうてい思えないのでございます。ハッキリ言いましょう。このドラマの脚本・演出は、『中学生日記』レベルなのでございます(『中学生日記』の関係者の方、ごめんなさい。別に『中学生日記』に悪意はございません)。
悪口ばかり申しておりますが、光っている部分もございます。松嶋菜々子の演技でございます。最小限の演技で最大の効果を得るその演技力、さすがベテランでございます。そして、ユースケ・サンタマリアさんが結構いい役をもらっておりまして、好演しております。もっとも、演技力で起用されたというよりは、役どころと本人のキャラクターが近いゆえの起用だとは思いますが、難しい役どころを頑張って演じております。昨年放送した『Tommorw』というドラマでは、「エド・はるみ」さんが看護師長を好演しておりました。看護師長の役というのは非常に重要なポジションなのですが、このドラマでの配役は、ちょっとキャラ的に軽いかなという感じでございます。
このようなドラマには、現実の医療問題を真っ正面から取り上げ、その明部も暗部もありのままに映し出し、社会に大きな一石を投じてもらいたいものでございます。ただ、そういったテーマを取り上げたドラマは、えてして「解答」のようなものは出ないものでございます。ドラマ的には尻切れトンボの消化不良気味なドラマになる可能性大でございます。不況の昨今、そのような実験的なドラマ作りは、やはり難しいのでしょうか。この話題のドラマ『救命病棟24時』も、『水戸黄門』や『大岡越前』のようなこじんまりとまとまったドラマになってしまうのでしょうか。第3話以降に、まだまだ期待するのでございます。
ということで、好きなことを言わせていただきました。現場で働くお医者さんの方々、そして看護師の方々、ご苦労さまでございます。
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