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2005年8月

2005/08/19

映画三昧、戦争三昧、今年の夏

お盆のせいでしょうか、この1月に亡くなった母親の夢を見てしまいました。母親の豊満な乳房と、さらに輪をかけて豊満なお腹に抱きついている夢でございました。懐かしい童心に戻れたトッテモいい夢でございました。お盆で下界へ戻ってきている母親の、ささやかなサービスだったのでございましょうか?

さて、今年の8月は、TVも映画も戦争の話題が多うござます。また、日航123便の御巣鷹山での事故の関連番組などもございまして、まことに生々しい8月でございます。映画にいたっては、『スターウォーズ エピソード3』『宇宙戦争』『亡国のイージス』とまあ、戦争がテーマの映画が多く、『妖怪大戦争』なんて映画もあったりしております。妖怪まで戦争とは、大変な八月でございます。

それらの映画の中から、先日、『妖怪〜』以外の三作を、一気に見てきたのでございます。一日に二本以上の映画を見るなんてのは、幼少時の「東映まんが祭り」以来なのでございます。今回はそれらの三本の映画をつまみに、のたりのたりとお贈りするのでござます。こう熱いと、のたりのたりなのでございます。大きなネタばらしはございませんが、ストーリーのヒントになるような記述はございますので、映画を見る前に予備知識をつけたくないという方は、この先を読まないほうがよろしいかと存じます。ではでは。

『スターウォーズ エピソード3(以下同様に、EP3)』。これはもう、娯楽映画の王道、ルーカスおじさんの天下の宝刀でございます。何も考えずに素直に楽しめます。思い起こせばEP4の初出が30年前。30年かけてEP1〜6までを見終わったわけでございます。見終わって分かったこと、それは、この壮大な叙事詩の主人公はあの黒マスクの悪役だったということでございます。そう考えると、妙にあの悪役に愛着がわいてくるのでございます。

このEP3は前作のEP2と、ふたつでひとつでございます。EP2〜3を通して見ますと、これは「宇宙版ロミオとジュリエット」に見えてくるのでございます。愛情とか憎悪といったものを細かく表現しながらも、ドロドロにならないところ、ルーカスおじさんの本領発揮といったところでしょうか。あっ、ロミオとジュリエットに例えたけれど、古代ギリシャ悲劇の中でもっとピッタリの例えがあるかもしれないけど、今は思いつかないのでどうか突っ込まないでくださいませ。

ただチョット気になるのは、EP4〜6と1〜3の間に、映像技術革新の大きな隔たりがあることでございます。どう見てもCG(コンピュータグラフィックス)バリバリで作られたEP1〜3のほうが、高度文明に見えてしまうのでございます。そのうち、最新の技術でEP4〜6をリメイク、なんてことになるかもね。そういえば、30年前にEP4が発表されたとき、スターウォーズは全9部からなる作品だなんて言われていたような気がします。ということは、EP7〜9が今後製作されるのかな? まぁ、それはルーカスおじさんのみぞ知るといったところでございましょう。

『宇宙戦争』。これは、まったく期待せずに見に行ったのでございます。だって、原作は、H.G.ウェルズの有名な小説で、最後のあっけない結末を知っているからでございます。そしてさらに、リメイク版であえて結末を変えてユニークさを出そうとした失敗作、『タイムマシン』や『猿の惑星』で十分懲りていたからでございます。しかし、スピルバーグおじさん、やってくれました。30年前の夏、スターウォーズEP4に対抗して、‘友好的宇宙人’の映画『未知との遭遇』を発表した監督が、こんどは、最強の‘侵略的宇宙人’を表現してくれました。

ストーリーは多少いじくってますが、結末は原作通りでござます。というか、あの結末は特殊すぎて、いじくりようがないですよね。そして、内容は、とにかく怖い。音響が怖い。画面が暗くて怖い。ストーリーの運びが怖い。『13日のナントカ』といったホラー映画と同じと思っていただいて結構でございます。ただ、今年の夏は、TVで被爆関連の番組やJAL123便のドキュメンタリーなどを見ておりますので、そのような番組とオーバーラップするシーンがいくつかあり、なんか後味の悪さのようなものを感じてしまっております。まぁ、それくらい臨場感あふれる生々しい映画だということでございます。

最近は映画館が閑散としております。30年前にスターウォーズのEP4を観たときには、まあすごい混雑で、映画館の入り口ではチケットのモギリが間に合わないくらいでございました。ワタクシなどは、最初チケットをモギラれないまま後ろから押されてそのまま入ってしまい、一枚のチケットで2回分観たなんてことがございました。それに比べると、最近の映画館はかわいそうでございますね。だから言うのではございませんが、この『スターウォーズ』や『宇宙戦争』のような映画は、ぜ〜たい、映画館で観なければ、その魅力は半減以下でございます。みなさん、映画館に行きましょう。ぜひぜひ。

と、映画館に誘(いざな)ったあとに、‘レンタルで十分’映画の紹介でございます。『亡国のイージス』でございます。さすがに、ハリウッド映画2本を観た後にこの映画を見ると、ストーリー展開の重さや、迫力の無さを感じてしまうのでございます。トッピング満載のピザと重厚のアップルパイを食べた後に、わらび餅を食べているような、そんなたよりなさなのでございます。

この映画、‘作品の中で解決しない伏線’が満載でございます。たぶん、原作の細かい伏線を出来るだけ盛り込もうとしたのでございましょうが、そのため、テンポが悪く、見終わった後に消化不良でございます。また、イージス艦という特殊な設定が効果的に使われておらず、防衛のための武器がひとたび悪意を持って自分たちに向けられたときの恐怖というものが、ほとんど伝わってこない。原作を映画化しただけであって、何を伝えたいのか分からない。なんでこうなっちゃうんでしょうね。

実物大の模型まで作って撮影に挑んだ『亡国の〜』よりも、ほとんどCGで作製した『スターウォーズ』や『宇宙戦争』のほうが迫力あるというのは、皮肉なものでございます。特撮のほとんどがCGに移行している現在の映画では、火薬や模型を使った特撮は、ウルトラマンやゴジラ以外では遠慮していただきたいのでございます(逆に、ウルトラマンやゴジラでCGを使われると、非常に心が萎えるのでございます。人間とはワガママなものでございます)。画面の派手さで勝負ができないのであれば、ストーリー運びで映画の中にのめり込ませてほしいものなのですけどね...

というわけで、言いたいことさんざん書いてまいりました。以上のレビューを参考にして、みなさま方も映画を楽しんでいただければ幸いでございます。映画って、ほんと〜に、楽しいものですよねぇ〜。では、サイナラ、サイナラ、サイナラ。

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2005/08/08

ズボラが世界を台頭する

 蝶を見ました。一昨日の夕方。モンシロチョウのようなありふれた蝶ではなく、黒い羽に青緑の模様が走る珍しい蝶でございました。街中では、なかなか珍しいのでございます。産卵場所を探しているのでしょうか? 雨上がりの濡れた歩道を、しきりにあちこちと飛び跳ねておりました。時折、自転車が走り抜けるのでございますが、実に華麗によけておりました。「蝶のように舞う」とはよく言ったものでございます。暦の上ではすでに秋、名古屋薫でございます。

 郵便局が民営化するとかどうとかで、大変もめているようでございます。昔はお役所的だった郵便局も、最近は宅配業者との競争なども働いて、愛想も良く、サービス面でも頑張っております。慌てて民営化するという理由が、あまりよく分からないのでございます。むしろ、受信料の滞納で財政が破綻しかかっているNHKのほうが、よっぽど民放化すべきじゃないかと思うのでございますが、どうでしょうか?

 そもそも、受信料という集金方法が時代遅れなのでございます。いまや携帯電話でTV受信できる時代でございます。また、受信方法も地上波だけではなく、衛星放送や、ケーブルTV,インターネット回線からも映像コンテンツを観られる時代でございます。送り出し側も受け手側も、非常に複雑化している時代に、NHKのような集金方式が、受信料を“公平”に徴収するのは不可能でございます。勝手に放送を送りつけておいて受信料を徴収するとは、現代社会ではもはや本末転倒。今や時代は、請求に応じて課金するという“オン・デマンド”の時代でございます。

 豊富に商品が並ぶ陳列棚を物色して商品を購入するというショッピングは、最近ではスタレ気味でございます。インターネットの通販サイト(アマゾンや楽天市場など)へ行きますと、ありとあらゆる商品がカタログ化されており、マウスでクリックするだけで、数日後には実物が送られてまいります。商店に足を運ぶ手間もなく、目的の商品を探す手間もほとんどない。利用し始めたら、わざわざ交通費を払ってショッピングになんか行けないのでございます。

 店舗側も、実態物としての売り場や店員を用意する必要もなく、在庫品も倉庫に積み上げておけばいい。商品の申し込みに応じて、宅配便で送るだけ。以前の通販でございますと最低単位とかがございまして、「○○円以上でご注文」とか「一口○個でお申し込み」なんてことがよくございましたが、最近は電池一個でも注文出来ちゃうのでございます。実際に、ワタクシは 200円のボタン型電池を、500円の送料を使って買ったことがございます。急いでいるときには、背に腹は代えられないのでございます。時間をお金で買うのでございます。

 そのようなバーチャル店舗が勢いを増す中、「iTMS」がスタートしたのでございます。iTMSは「アイ・チューンス・ミュージック・ストア」と読むのでございます。インターネットから音楽を“一曲ずつ”買えるバーチャル店舗でございます。アメリカの販売サイトでは、オープン以来2年5ヶ月で何と5億曲も売りさばいたということでございます。日本では、さまざまな問題がありましてオープンが遅れておりまして、やっと先日スタートしたばかりでございます。

 ファイル交換ソフトや、CD-Rの普及・低価格化で、巷にはコピーがあふれかえっております。CDが売れなくなったのは、そのようなコピーが原因だと言われて久しくなりますが、同じような事情を持つアメリカで、iTMSが5億曲以上も売りさばいたというのは、注目でございます。“安く、気軽に買う”ことが出来れば、みんな買うのでございます。ここで、ひとつの真理、発見でございます。「iTMSの利用数は、その国の国民のズボラ度に比例する」と。

 ある時期レコード会社は、“コピーできないようにする方法”を模索しておりました。その結果、CCCDなるコピーが難しいCD等も登場いたしました。しかし結局、コピーできないようにしてもCDの売上が上がったわけではないのでございます。買いたくない(買えない)からコピーが氾濫したのではなく、既存のCDの販売方法と購入者が望む買い方とが合っていなかったのでございます。

「欲しいのはアルバムの中の一曲だけ」、「溜まっていくCDの保管に困る」。これって、よくあることですよね。今多くの人は、CDの実物を所有したいのではなく、“ただ聴ければいい”のでございます。その“聴ければいい”という販売方法を、なかなかレコード会社が実現させなかったために、人々はコピーに走ったのでございます。しかし、コピーといえどもコストも手間もかかります。iTMSがこれほどまで利用されているのは、そのコストや手間を天秤にかけた上での利便性ゆえでございましょう。販売元のアップルコンピュータは、世の中のズボラ人間に足を向けて寝られないのでございます。

 さて、日本で始まったiTMSでございますが、品揃えが多少悪うございます。ソニーなどが参入していないからでございます。iTMSの窓口を“利用する”といった考え方はできないものでしょうかねえ。レコード会社ごとに窓口が違っていたら、買うの面倒くさいですよね。でも、ひとつの窓口でなんでも注文出来たら、必ずそこを使用するですよね。CDが売れない時代だっていうのに、各レコード会社が一致団結して行動ってできないものでしょうかね。

 また、日本のiTMS、本場アメリカの価格設定よりも多少割高になっております。複雑な著作権・販売権などが絡んでいるからでございます。もうね、こういったゴタゴタを見ていると、NHKの受信料の徴収がダブってくるんですよね。“売れたら儲かる”方式のアメリカ的合理主義と、“売る前から損をしないことを考える”日本的お役所感覚の違いなんでしょうか? 売れなきゃ元も子もないのにねえ。

 iTMS、アマゾン、楽天市場、等、等、等。これらインターネット上のバーチャル店舗の台頭を考えますに、世の中の販売形態は、確実に“ズボラな方向”へ向かっております。逆に、世の中のそのズボラ傾向に乗っかった商売が、成功すると言えるのかも知れません。ここに、勝ち組と負け組がはっきりしている最近の競争原理のポイントがあるのかもしれませんね。

 まあ、ワタクシなどは十分ズボラな性格なので、ズボラ人間の気持ちがよく分かるのでございます。もっと言えば、歴代の大発明者たちは、例外なくみんなズボラ人間でございます。ズボラの精神が発明を生むのでございます。ズボラ人間、バンザ〜イ。というわけで、自画自賛したところで、そろそろ終わりでございます。次回のメールマガジンをお楽しみに。

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【iTMS(iTunes Music Store)】
  http://www.apple.com/jp/

【アマゾン】
  http://www.amazon.co.jp/

【楽天市場】
  http://www.rakuten.co.jp/

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