映画三昧、戦争三昧、今年の夏
お盆のせいでしょうか、この1月に亡くなった母親の夢を見てしまいました。母親の豊満な乳房と、さらに輪をかけて豊満なお腹に抱きついている夢でございました。懐かしい童心に戻れたトッテモいい夢でございました。お盆で下界へ戻ってきている母親の、ささやかなサービスだったのでございましょうか?
さて、今年の8月は、TVも映画も戦争の話題が多うござます。また、日航123便の御巣鷹山での事故の関連番組などもございまして、まことに生々しい8月でございます。映画にいたっては、『スターウォーズ エピソード3』『宇宙戦争』『亡国のイージス』とまあ、戦争がテーマの映画が多く、『妖怪大戦争』なんて映画もあったりしております。妖怪まで戦争とは、大変な八月でございます。
それらの映画の中から、先日、『妖怪〜』以外の三作を、一気に見てきたのでございます。一日に二本以上の映画を見るなんてのは、幼少時の「東映まんが祭り」以来なのでございます。今回はそれらの三本の映画をつまみに、のたりのたりとお贈りするのでござます。こう熱いと、のたりのたりなのでございます。大きなネタばらしはございませんが、ストーリーのヒントになるような記述はございますので、映画を見る前に予備知識をつけたくないという方は、この先を読まないほうがよろしいかと存じます。ではでは。
『スターウォーズ エピソード3(以下同様に、EP3)』。これはもう、娯楽映画の王道、ルーカスおじさんの天下の宝刀でございます。何も考えずに素直に楽しめます。思い起こせばEP4の初出が30年前。30年かけてEP1〜6までを見終わったわけでございます。見終わって分かったこと、それは、この壮大な叙事詩の主人公はあの黒マスクの悪役だったということでございます。そう考えると、妙にあの悪役に愛着がわいてくるのでございます。
このEP3は前作のEP2と、ふたつでひとつでございます。EP2〜3を通して見ますと、これは「宇宙版ロミオとジュリエット」に見えてくるのでございます。愛情とか憎悪といったものを細かく表現しながらも、ドロドロにならないところ、ルーカスおじさんの本領発揮といったところでしょうか。あっ、ロミオとジュリエットに例えたけれど、古代ギリシャ悲劇の中でもっとピッタリの例えがあるかもしれないけど、今は思いつかないのでどうか突っ込まないでくださいませ。
ただチョット気になるのは、EP4〜6と1〜3の間に、映像技術革新の大きな隔たりがあることでございます。どう見てもCG(コンピュータグラフィックス)バリバリで作られたEP1〜3のほうが、高度文明に見えてしまうのでございます。そのうち、最新の技術でEP4〜6をリメイク、なんてことになるかもね。そういえば、30年前にEP4が発表されたとき、スターウォーズは全9部からなる作品だなんて言われていたような気がします。ということは、EP7〜9が今後製作されるのかな? まぁ、それはルーカスおじさんのみぞ知るといったところでございましょう。
『宇宙戦争』。これは、まったく期待せずに見に行ったのでございます。だって、原作は、H.G.ウェルズの有名な小説で、最後のあっけない結末を知っているからでございます。そしてさらに、リメイク版であえて結末を変えてユニークさを出そうとした失敗作、『タイムマシン』や『猿の惑星』で十分懲りていたからでございます。しかし、スピルバーグおじさん、やってくれました。30年前の夏、スターウォーズEP4に対抗して、‘友好的宇宙人’の映画『未知との遭遇』を発表した監督が、こんどは、最強の‘侵略的宇宙人’を表現してくれました。
ストーリーは多少いじくってますが、結末は原作通りでござます。というか、あの結末は特殊すぎて、いじくりようがないですよね。そして、内容は、とにかく怖い。音響が怖い。画面が暗くて怖い。ストーリーの運びが怖い。『13日のナントカ』といったホラー映画と同じと思っていただいて結構でございます。ただ、今年の夏は、TVで被爆関連の番組やJAL123便のドキュメンタリーなどを見ておりますので、そのような番組とオーバーラップするシーンがいくつかあり、なんか後味の悪さのようなものを感じてしまっております。まぁ、それくらい臨場感あふれる生々しい映画だということでございます。
最近は映画館が閑散としております。30年前にスターウォーズのEP4を観たときには、まあすごい混雑で、映画館の入り口ではチケットのモギリが間に合わないくらいでございました。ワタクシなどは、最初チケットをモギラれないまま後ろから押されてそのまま入ってしまい、一枚のチケットで2回分観たなんてことがございました。それに比べると、最近の映画館はかわいそうでございますね。だから言うのではございませんが、この『スターウォーズ』や『宇宙戦争』のような映画は、ぜ〜たい、映画館で観なければ、その魅力は半減以下でございます。みなさん、映画館に行きましょう。ぜひぜひ。
と、映画館に誘(いざな)ったあとに、‘レンタルで十分’映画の紹介でございます。『亡国のイージス』でございます。さすがに、ハリウッド映画2本を観た後にこの映画を見ると、ストーリー展開の重さや、迫力の無さを感じてしまうのでございます。トッピング満載のピザと重厚のアップルパイを食べた後に、わらび餅を食べているような、そんなたよりなさなのでございます。
この映画、‘作品の中で解決しない伏線’が満載でございます。たぶん、原作の細かい伏線を出来るだけ盛り込もうとしたのでございましょうが、そのため、テンポが悪く、見終わった後に消化不良でございます。また、イージス艦という特殊な設定が効果的に使われておらず、防衛のための武器がひとたび悪意を持って自分たちに向けられたときの恐怖というものが、ほとんど伝わってこない。原作を映画化しただけであって、何を伝えたいのか分からない。なんでこうなっちゃうんでしょうね。
実物大の模型まで作って撮影に挑んだ『亡国の〜』よりも、ほとんどCGで作製した『スターウォーズ』や『宇宙戦争』のほうが迫力あるというのは、皮肉なものでございます。特撮のほとんどがCGに移行している現在の映画では、火薬や模型を使った特撮は、ウルトラマンやゴジラ以外では遠慮していただきたいのでございます(逆に、ウルトラマンやゴジラでCGを使われると、非常に心が萎えるのでございます。人間とはワガママなものでございます)。画面の派手さで勝負ができないのであれば、ストーリー運びで映画の中にのめり込ませてほしいものなのですけどね...
というわけで、言いたいことさんざん書いてまいりました。以上のレビューを参考にして、みなさま方も映画を楽しんでいただければ幸いでございます。映画って、ほんと〜に、楽しいものですよねぇ〜。では、サイナラ、サイナラ、サイナラ。
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