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1999年2月

1999/02/23

【オカマ養成講座】その1

 はてさて、本当にお久しぶりでございます。水商売に戻ってからは毎日がおしゃべりとアルコールとスポットライトの日々。

   「席に着けば漫才師、暗くなれば踊り子、昼間歩けばタダの変態」

 そんな日々が続いております。気が付けばメールマガジン前号のタイムスタンプが1ヶ月も前!!!。メールマガジンを執筆するときには多少のアルコールをかたわらに置くことが多いのですが、飲み過ぎはどうもいけませんね。アルコールでフニャフニャになった脳味噌は、なかなか目覚めのみそ汁くらいでは復活しないのです。書きたい題材はいっぱいあるのですが、どうも筆が進まなくって、あっという間にひと月も経ってしまいました。ひと月もご無沙汰されても購読解除をしなかったアナタ、ありがとうございます。

 さて、本題に入りましょう。今回のテーマは「オカマ養成講座」。密かに自分もオカマ(ニューハーフ)になってみたいと思っていらっしゃる男性の方。オカマのテクニックを身につけて恋人のハートをゲットしたいと思っている女性の方。そんな人たち必見の養成講座でございます。ただ、この講座の効果は絶大でございます。くれぐれも乱用して人生のハシゴを踏み外さないよう、くれぐれもお気をつけくださいませ(ということは、私名古屋薫は人生のハシゴを踏み外して今日に至っているということ? 
まあ、オカマなんてそんなもんだよ~ん(^-^;)。
それでは、「オカマ養成講座」お楽しみください。

●ポイント1 「逆の手を使いましょう」-逆手の法則

 「逆の手」。どういう意味かわかりますか? 反対側の手って言えばわかりやすいでしょうか? 右の物を取るときには左の手。左の物を取るときには右の手を使うのです。エッ、何でそんなめんどくさいことをするかって? それではご説明いたしましょう。

 物を取るときに逆方向の手を使うと、自然に体がクローズになりますよね。このクローズの感覚っていうのが、女っぽさの重要なポイントなのでございます。いつも体をクローズな形に持っていくことにとって、女っぽさを強調することができるのです。右にある物を左手で取る。この時自然と左手が、女の急所の一つである胸の二つの膨らみを覆うように位置する。女の防御意識を強調するように、あいている右手はその二つの膨らみを軽く抱えるように防御をサポートしましょう。腰はあくまでも柔らかく、左手の伸張に引かれて軽くひねりを入れましょう。そのひねりに引かれて首は軽く左に傾(かし)げましょう。

 さあ、何となくイメージできたでしょうか? そして最も重要なこと、それはこれらの動作がすべて同時(!)に、かつ柔らかく、さりげなく、行われなくてはいけないということなんです。体の力はじゅうぶんに抜きましょう。この逆手の法則を常に心がけることによって、あなたの体は理想的なオカマ曲線を描くことができるようになるでしょう。そして、この仕草が「急所を守る」という女の本能の産物であるということを忘れないことなのです。

 (ポイント1補足)

 ある心理学の統計によると(出典がわかりません、ごめんね)、人ひとりがやっと通れるような狭い通路などで他人とすれ違う場合、狭さのためお互いに体を横にしてすれ違わなければいけないとします。その時、男性は攻撃的な本能から常に相手から目を離さないようなポジション、つまり相手の方を向くように横向きになる場合が多く、女性の場合は防御反応から、相手に背を向けるように横になって道を譲ることが多いそうです。これなども、女性が急所を胸に持つ故の仕草の一つなんでしょうね。

●ポイント2 「片方のお尻で座りましょう」-片ケツの法則

 みなさん、いすに座るときには必ず(!)お尻がいすにくっつきますよね。でも両方のお尻をペタッとくっつけて座っていませんか? えっ、片方のお尻でどうやって座るんだって? お答えいたしましょう。

 両方のお尻でぺたっと座ると、体は安定いたしますがその安定した直線が理想的なオカマ曲線と干渉するのでございます。前述の「逆手の法則」が動的なオカマ曲線の実践ならば、このポイント2は静的なオカマ曲線の実践ということになりましょう。座っているときの重心をどちらかのお尻にチョコットずらしてあげるのです。当然、その重心の移動を補正するように体の上体は反対方向に引かれます。首の力は抜きましょう。しかし、うなだれるような抜き方はいけませんよ。尾てい骨から頭頂までを貫く脊椎が、自然なオカマ曲線を描くこと、それが重要なのです。

 この時、いすにはほんの少しだけ斜めに座った方がよろしいかもしれません。あるいは、誰かに向き合っているのならば、おへその向きを少し相手から外しましょう、ほんの少しだけ。または、鼻先を相手からほんの少し外し、やや流し目で相手をみるとか、軽く首を傾(かし)げておくとか、常にオフセットをつけてポーズする、それが大事なのです。またこの「片ケツの法則」は立ちポーズにも応用されます。すなわち、片足で立てばいいのです。片足っていったってケンケンするんじゃないわよ。ちょっと重心をずらすだけ。オフセットの感覚、身につけましょう!

●ポイント3 「ヌメッと動け」-時間差攻撃の法則

 ヌメッと動く、これこそがオカマの極意。修得にはかなりの修行を要します。

 さて、静的オカマ曲線、動的オカマ曲線の実践を説明してきましたが、今度はそのオカマ曲線が時間軸上に現れるというオカマ偏移(へんい)の実践でございます。要するに表題にあるように「ヌメッと動く」のです。あなたが何らかの外的刺激を受けたとき、すぐに反応してはいけません。反応するまでにほんの一瞬の間(ま)を置くのです。この間が実に微妙で、あまり短いと意味が無くなりますし、長すぎると間が抜けてしまします。

 この絶妙の間を会得したといたしましょう。しかし、問題は間だけではないのです。動き方も実に微妙な要素を含んでいるのでございます。体全体が機敏に反応してはいけません。まず、気持ちだけが反応して少し興味を引かれるといった瞬間があります。具体的にいうと外的刺激の方向に心理的重心がほんの少しシフトされ、それに引きずられて物理的重心もそのバランスを偏移される、といったところでしょうか。そののち、おもむろに体全体の動的オカマ曲線を維持しつつ、外的刺激に反応しましょう。以上の動作を簡単に表現すると、「ヌメッと動く」ということになるのです。この感覚、分かりますでしょうか?

 ポイント1,ポイント2に関しては鏡を見ながらご自分で練習するといったことも可能でございましょう。しかしながら、このポイント3に関しては、実際にオカマにふれてその感覚を実感されないことには、まずその修得は難しいでしょう。それこそ、空手を通信教育で勉強するようなもので、形は何とかまねをできてもその原点である「雰囲気」といったものはなかなか本物に触れないとわからないことでしょう。

 さて、オカマ養成講座の第1回目といたしましてはこんなところでしょうか。ただ、くれぐれも申し上げておきます。これらの効果は絶大でございます。くれぐれも度を超さぬようお気をつけください。程々に使えば実にいい女を演出することができましょう。しかし、度を超してしまいますと、そのいい女が単なるオカマになってしまいます。あなた様の人生を棒に振らぬよう、くれぐれも使いすぎにお気をつけください。また、そのうちオカマ養成講座第2回以降も行いたいと思っております。ご期待くださいませ。

 では、一月ぶりの「名古屋薫のShe-Mail」、お楽しみいただけましたでしょうか。みなさまのご期待に添うべく、まめな発行を目指していくつもりです。長らくお待たせした読者の皆様方、ゴメンチャイ。

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